広瀬川のカワセミ

青い宝石とも呼ばれるカワセミ。その美しい姿を初めて見たのは1990年代のことで、場所は実家近くの東京の三宝寺池だった。この時は大雪山の山仲間の井田さんにも偶然出会い、今でもその時のなごやかな情景を鮮明に思い出すことができる。

仙台ではカワセミの生息調査を特にしたことはないが、これまで見たことのある場所を書き出してみると、台原森林公園、仙台城址(長沼と五色沼)、広瀬川(南部道路~愛宕橋)である。広瀬川では水辺を疾風のように駆け飛ぶ姿を時折見かけるので、かなり広範囲に生息していると思われる。

ここに掲げた写真はその広瀬川での撮影だ。ちなみにカワセミの羽毛はそれ自体が青いわけではなく、微細な羽毛構造が生み出す光の干渉色(構造色)である。いつかそれを確かめてみたいと思うが、水辺を飛ぶこの鳥の羽毛を拾うチャンスはまずないだろうと思っている。

カワセミ(広瀬川)

© 昆野安彦 山の博物記