カザグルマ

カザグルマはキンポウゲ科センニンソウ属の蔓性の多年草。本州、四国、九州の山林の林縁などで稀に見られる。学名は Clematis patens 。園芸種として人気の高い「クレマチス」の野生種で、本種をもとに多様な園芸品種が作成されている。

私の住む仙台では非常に珍しく、なかなかお目にかかれない。直径が10cmほどもある大型の花なので、咲いていれば気づくが、そのほかの時期だとつる性ということも相まって、見つけるのは至難である。花の色は白色または淡紫色だが、花弁に見えるのは萼片で、通常、8枚の萼片が一つの花を構成する。

園芸品種にはない野生種の魅力のためか、個体数はどこでも少なく、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定されているが、府県別ではすでに絶滅した県もある(石川県、徳島県など)。

カザグルマ
つる性植物の女王と呼ばれるカザグルマ